News & Topics

卓真(10-FEET)×高橋 優 楽演祭 Vol.6レポート

<エンタテインメント>と<エデュケーション>が融合した音楽イベント「楽演祭 VOL.6」が2022年10月26日(水)、昭和音楽大学で開催された。今回の出演は“卓真×高橋優”。お互い音楽フェスを主催していることから「育った土地でフェスをやる意義」等をテーマにした講義、そして、ツーマン形式では初共演となる弾き語りライブパフォーマンスが繰り広げられた。

講義パート1は「育た土地でフェスをやる意義」
~「京都大作戦」と「秋田CARAVAN MUSIC FES」~

会場のテアトロ・ジーリオ・ショウワには大学・短大の在校生約100名が受講。音楽ジャーナリストの柴那典氏の進行で行われた講義は、まず二人の関係性から話はスタートした。過去、テレビ番組での共演等はあったもののライブ共演は今回が初めてになるという。「これ出たら単位もらえるんでしょ? じゃあ単位のことだけが頭にあって、ぼくらのこと全然見てくれなかったり聴いてくれなかったりする人がいるかもしれんなぁ?と思ったらめっちゃ興奮してきてます(笑)」と卓真が会場を和ませながら、いよいよ講義へ。
二人は、お互い育った地元で音楽フェスを主催している。その共通項から設定したテーマは「育った土地でフェスをやる意義」。卓真は2007年より10-FEETとして「京都大作戦」を、そして高橋は2016年より「秋田CARAVAN MUSIC FES」を、それぞれ主催している。
まず、「京都大作戦」の経緯から_____
「最初は『バンド結成10周年記念でなんかやりたい』って言いだしたのがきっかけ。Hi-STANDARDが旗振って主催していた『AIR JAM』に、ぼくら憧れもあった。だから、1回だけすごい人たちにお願いして10周年を1回だけ祝ってもらえへんやろかって言いだしたのがきっかけだったんです」(卓真)。そして、メンバー自ら目当てのアーティストを訪ねて東京、大阪はもちろん、時には新潟公演まで出演依頼に奔走し、チャットモンチー、湘南乃風、Dragon Ash、ELLEGARDENらの出演が決まったが、なんと当日の台風上陸で開催中止に。そんな不測の事態に見舞われながらも「翌年に同じメンツが集まってくれたんですよ」というアーティスト同士の絆を感じるエピソードが印象深い。
「京都大作戦」は、いわゆる一般的なロックフェス、人気者が次々と出てくるショーケース的なフェスというよりは、セッション等サプライズが多いのが独自色になっている、と柴氏は指摘。「まぁ、出演してくれた人たちがそういうふうにしてくれてるだけなんで。僕らはやってもらってるだけなんですね。セッションも皆さんがやってくださった、という感じなんですよね。ありがたいなと思います」(卓真)。さらに柴氏によると、ほかのフェスは出番が終わったら帰るアーティストも多い中、「京都大作戦」は出演者みんなが最後まで立ち会ってくれている、いわば“仲間感”“身内感”が強く印象に残るフェスだという。
「なんなんでしょうね…。初期は昔からツアーを一緒にやってたバンド仲間も多かったんで。そういう仲間とは対バンを見るのが醍醐味というか。本当にありがたいことに、いろんな出演者が最後まで残ってくれるケースは多かったですね。ありがたいですよ、最後まで見ててくれるっていうのは」(卓真)

一方、高橋は2016年から「秋田CARAVAN MUSIC FES」を主催。コロナ禍の影響もあり今年は3年ぶりの開催になった。
「僕がメジャーデビュー5周年の時に秋田でフリーライブやったんですよ。そしたら秋田県知事が見てくれて。その場で秋田の音楽大使に任命します、と。音楽大使っていうからには、音楽で秋田を盛り上げるってことなんだろうなって自分なりに考えて、スタッフとも話して、フェスをやろうっていうことになって」(高橋)
「秋田CARAVAN MUSIC FES」は“キャラバン”というタイトルどおり、毎回県内で場所変えて開催。秋田のことを県外から来る方にもっと知ってもらおうと、高橋自身が開催地のグルメや観光スポット、そこに住む人々の生活、歴史や文化などを事前に取材した「高橋優 秋田キャラバンガイド」を発行。まずフェスをきっかけに秋田に来てもらい、きりたんぽ鍋や稲庭うどん、日本酒などの地元名物をガイド誌を通して知ってもらい、明るい話題を発信していきたい狙いがあるという。
「秋田県って人口減少率が一位なんですよ。あと日照時間も日本で一番短いんです。脳卒中も多いらしいんです。あと、バンドマンの人たちも仙台までは来るけど秋田までは来ないっていう人がめっちゃ多いんです。これは俺の思い込みかもしれませんけど(笑)」(高橋)
高校卒業後、「秋田が大嫌いで地元を離れた」そうだが、フェスを開催するようになり地元への想いは変わり、どんどん秋田が好きになっていき、今年は「秋田の行事」というフェスのテーマソングもつくった。
「(スクリーンの映像を見ながら)これを撮ったとき前髪パッツンなんです。どうでもいいですけど(笑)」と笑いを誘いながら、高橋が続ける。「今年は、いままでどおりに復活するっていうニュアンスじゃなくて、何かプラスαを何かできたらいいなっていうことで、“+A(CTION)”っていうタイトルをつけた。『サーキュラーエコノミー: 循環経済がビジネスを変える』っていう本を持ってる映像が出たんですけど、秋田県って再生持続可能エネルギーっていうのを作るのが日本で一番なんです」と明かすと、「おー! やっといい一番来た!」という卓真の受けに会場が沸く。さらに、そのミュージックビデオには秋田出身の柳葉敏郎、藤あや子、佐々木希がゲスト出演してくれた。
「3年ぶりの開催にあたり最後にみんなで歌えるイメージで書こう、と思って書いたんですけど、折角つくるなら秋田はもちろん“なんか面白い歌があるな”と秋田以外の誰でも歌える、口ずさんでもらえるような曲にしたいと思ってつくりました。あと、父親がよく歌っていた秋田民謡の掛け声をサビに持ってくることで秋田っぽさがよりでるかな、と」(高橋)。


卓真、高橋が明かすお互いのフェスの印象とは____
「京都大作戦」の一致団結感、「秋田CARAVAN~」の“祭がやってくる”ワクワク感

続いて卓真、高橋が思うお互いの主催フェスについての話に___
卓真は「秋田CARAVAN MUSIC FES」が毎回場所地を変えて開催する点に驚いたという。
「よく思いついたなと。最初から言ってたらビックリもせえへんし、早くウチ来ぉへんかなっていう気持ちにもなるし。祭がやってくる、デカいサーカス団がやってくるみたいな。ワクワクしますね」という卓真の印象に、「最初から“キャラバン”というふうに決めていて。旅するフェスにしたいな、と」と高橋が独自のフェスの狙いを明かす。

一方、高橋は「京都大作戦」について、10-FEETを中心にして出演者、スタッフが一致団結している面を挙げる。
「10-FEET中心にして、日本や世界で活躍しているアーティストが京都に集結するスケール感も凄いんですが、お客さんはもちろん、出演者から裏方の人たちまで、みんな楽しみにしてるんですよね。もし雨で中止になったら一番落ち込むのは主催者だと思うんですけど、みんな同じレベルで落ち込むんです。だからみんなで絶対立ち上がろうみたいな団結力を感じて…なんかヤキモチ、いいなぁって(笑)。それは、たぶん卓真さんの人柄が大きいのかなぁ、と」と語る高橋に、「そんなことないやん!」と照れる⁉卓真の姿が印象的だった

さらに話は、2年半に及ぶコロナ禍の影響を受けた音楽フェスの現状について___
「今夏開催できてやっぱり嬉しかったというか、みんなで乗り越えた感がありましたからね。やってよかったなとは思いましたね」(卓真)
「この約2年間で一番グサッと来たことの一つが、去年『来年9月にやります』って宣言した時、その後たぶん古くからのリスナーの方から『お願いだからそんな恐ろしいことをやらないでください』っていうようなツイッターの反応があった。だから、今年はもちろん開催は嬉しいけど、ちょっと『大丈夫かな』『こわいな』って思いながら会場に来てる人ももしかしたらいるかもしれない。だから、探り探りというか、今年は今年のやり方があるんじゃないかなって僕は思いました。『大丈夫かな』って思ってる人たちにも『やっぱり音楽って楽しいな』って思ってもらえる方法も探っていかないと。藪から棒に“おー!!”ってやっちゃってついてこれない人がいるのも僕は無視したくないって思ってますね」(高橋)
卓真も高橋の話に共振して、こう締めてくれた。
「それは大事なことやと思うな。フェスもやるしライブもやるんですけど、もともと小さい頃から音楽聴いて、テレビとかでライブを見てバンドに憧れて自分もやるようになったから、観に来る人が楽しくなかったらあまりやってても意味ないなぁっていう気持ちは僕も忘れたことはないですね。いろんな考え方があって、いろんな人の感覚をなるべく理解していたいっていうのは常に思っていますね」(卓真)

講義パート2は、卓真&高橋が明かす「影響を受けた音楽」


講義セカンド・パートは、卓真、高橋が影響を受けた音楽の話へ。自分の音楽と直接結びついている場合、意外と結びついていない場合をひっくるめて各自5曲を挙げてもらった。
卓真の5曲は___
 ・Sepultura「Refuse/Resist」
 ・野狐禅「カモメ」
 ・Green Day「Welcome To Paradise」
 ・SHAGGY「oh charolina」
 ・NIRVANA「School」
いわゆるメタルからオルタナティブ、パンク、レゲエ、弾き語りと、10-FEETの音楽エッセンスが5枚に凝縮されている印象だ。
「僕、中学ぐらいからメタルにすごいハマッて。今思えば“メタル鎖国”やったなと。メタルっぽい音を出しながらもメロディもあって、メタルとは違う音楽やなあって思わせてくれたのがNIRVANAやったんです。NIRVANAによって、メタル鎖国がオランダから銃を輸入する昔のサムライみたいな感じで、その後Green DayやSHAGGYとか、パンクやレゲエが聴けるようになっていったんですよ」という卓真の音楽的ルーツに触れる話は興味深い。

一方の高橋優の5曲は____
 ・東京ゲゲゲイ「OUT SIDER」
 ・Limp Bizki「Take a Look Around」
 ・友川かずき「死にぞこないの唄」
 ・松崎しげる「愛の6日間」
 ・ブリーフ&トランクス「青のり」

かなりバラエティに富んだラインナップだが、自分の音楽に影響を与えた曲というより、「歌詞の書き方が衝撃的」な「愛の6日間」、そしてMVで見たダンスの凄さに驚いたという「OUT SIDER」の話は意外性があり面白い。
「大事じゃないですか、好きになるって。デビューして12年経つんですけど、なんかだんだん自分にとってこれはプラスになる音楽かどうかとか、曲のどこか盗めるか、みたいな聴き方しかできないと疲れてくるんですよね。元々はただのファンから音楽は始まってるんで、今でもリスナーでいたいっていう思いが強いんですよ」と高橋が語ったように、好きになる音楽と自分でつくる音楽の明確な線引きを柴氏は指摘。バンドとしてミクスチャー系音楽を志向していった卓真との立ち位置の違いで興味深い話が続いた。

講義時間も迫り、最後に受講生からもらった質問をいくつか紹介。まず、「音楽業界で仕事をしていくにあたって、長くやっていくのに必要なことは何だと思いますか?」。
「好きこそものの上手なれじゃないですけど、自分が上手とも思ったことないけど、長くやろうって思ってないかなって。興味があることは勝手にやるんじゃないかな」(高橋)
「(世間のハラスメント事例を例に)今のマイナス的な風潮もプラスにとらえて、『じゃあ、こうしたら今みんなが言ってることを横からブチ抜けるんちゃう?』みたいなこともあると思うし、そういうレースみたいなものを勝ち上がっていく、難しい世界で俺は生き残る、っていうのも楽しんでできたらいいなと思います」(卓真)

ほか、「実技試験など人前で演奏する機会があり、緊張します。お二人は本番は今でも緊張しますか?」、「大学生のうちにやっておいたほうがいいことはなんだと思いますか?」と質問は続き、「ルーティンか、酒か。。。緊張を楽しむ、って感じですね、僕は」(卓真)、「先生には怒られそうだけど、学生時代は遊べばいいんじゃないすか(笑)。大学の期間っていうのはそういうのを見つけるのにちょうどいい時間じゃないですか」(高橋)と、卓真、高橋とも自身の経験を元にユーモアを交えながら真摯に学生と向き合った約70分の講義を終えた。

ライブは、 卓真&高橋優がギター1本!ツーマン初共演



いよいよ19時からは、ツーマン・弾き語りライブ。まずは高橋優がステージに登場。静かにアルペジオを響かせながらはじまった1曲目は「福笑い」。バラード風にはじまり、“それだけがこの世界の全てで/昭和音楽大学で歌う僕の全て”と歌い上げる。「“楽演祭”、一緒に楽しみましょう」という言葉をきっかけに手拍子が起こり、心地よい一体感が生まれた。

鋭利なギターストロークとともに子どもたちの絶望と微かな希望を描いた「こどものうた」を突き立てた後、MCでは「講義の資料に載ってた自分の写真が“前髪パッツン”だった」という話題でホッコリさせる。このバランス感もまた、高橋の魅力だ。 
  
最新アルバム「ReLOVE&RePEACE」の収録曲「勿忘草」の後は、打ち込みのリズムを流しながら「Piece」を披露。そのまま代表曲「明日はもっといい日になる」につなげ、大きな感動を生み出した。席から立ち上がり、体を揺らしながら楽曲を受け取っている観客も楽しそうだ。ラストは「またいつか、みんなと一緒に歌える日が来たらいいなという思いで書いた曲です」という「HIGH FIVE」。“何度倒れても、未来へ歩き出そう”というメッセージは、すべてのオーディエンスの心にしっかりと届いたはずだ。

続いては卓真のステージへ。切なさと壮大さを併せ持ったギターの響きとともに奏でられたのは、“心が透けて見えたら また一人になるかな”という歌詞がジンワリと沁みた「アゲハ」。さらに「今日は全部、許そうと決めてきた。ただ、早めに退出しようとすると、会場の段が滑り台になって、全員が前に集まる仕組みになってる(笑)」というトークで笑いを取り、の代表曲の一つ「RIVER」で大らかな高揚感を生み出した。

さらに“いつでも成長できるし、いつでも変われる”という思いを込めた「私が歩いてきた道は」、「さっき楽屋でアコギのアレンジを考えました」という10-FEETの人気曲「ハローフィクサー」を続けた後、1stデジタルシングルの「軍艦少年」(映画「軍艦少年」主題歌)を披露。迷いながら、揺れながら、それでも“何か”を求める姿を描いたこの曲は、ソロアーティスト・卓真の豊かな音楽性に溢れていた。

また、「高橋優くんの歌を聴くと、めっちゃ元気になります」というMCから「福笑い」(高橋優)の冒頭のフレーズを歌い、そこから「風」につなぐアレンジを披露した。この日だけの特別バージョンである。最後に歌われた「生きていけちゃうな」における、生きることへの真摯な思いを込めた歌詞にも強く心を揺さぶられた。

最後に、鳴り止まない手拍子に導かれ、卓真、高橋優は再びステージへ登場(二人とも“前髪パッツン”)。“二人で何かやろうということになって、LINEでやりとりしました”というトークの後、「今宵の月のように」(エレファントカシマシ)を披露。「楽演祭」でしか見ることができない超レアなセッションが実現し、会場は大きな拍手で包まれた。

ライブ取材/森朋之


“前髪パッツン”の可愛らしい髪型で、アンコールに登場した卓真と高橋優

「楽演祭vol.6」を終えて___卓真&高橋優インタビュー

今回、両者が主催するフェス等についてのレクチャー、そしてツーマン初共演ライブを終えて、その感想は____。
高橋「“教える”ということの心の準備がないまま登壇してしまったんですが、資料を見ながら熱心に話を聞いている生徒の皆さんを見て、序盤は緊張してしまいましたね」
卓真「“こんな授業、あったらよかったな”って思いました(笑)。(音楽を学んでいる)生徒の皆さんには、なるべく楽しく続けてほしいですね。どのセクションにも大変なことはあると思うけど、それもやりがいだと捉えて。優くんが言ってた“好きなことだったら続けるはず”というのもよかった」
高橋「あんなこと言ってよかったのかどうか…。何かを教えるというより、自分が思っていることを言っただけなので。でも、実際にそうなんですよ。好きなことって、“諦める”という選択肢がないので」

ツーマンの弾き語りライブでは、お互いの音楽性、人間性を色濃く反映したステージを展開。
卓真「講義で“緊張に対する対処法”みたいな話があったので、むしろ緊張したままやってやろうと(笑)。ストラップが外れてギターがずり落ちたり、いろんなトラブルもあったんですけど、“ミスをリカバリーしよう”なんて思わず、気持ちを真っ直ぐにして、止まらないことだけを心がけていましたね。優くんのライブも食い入るように見てましたけど、すごくよかった。『楽演祭』に出演することが決まってから、ずっと優くんの曲を聴いていたんですけど、生で聴けてうれしかったです」
高橋「ありがとうございます。ご本人を前にして言うのも恥ずかしいですけど、10-FEETは大学生の頃から聴いていて、こっちが一方的に見ていた時間のほうが長いんですよ。卓真さんが僕の「福笑い」のフレーズを歌ってくれたときは、グッと来ました」
卓真「『今宵の月のように』(エレファントカシマシ)を一緒に歌えたのもよかったです。でも、弾き語りはやっぱり奥が深いし、難しい。それはネガティブなことではなくて、もっと良くなる要素があるということなんですけどね。ロックが好きだったりすると、“アコースティックは穏やかで優しい”と思いがちやけど、ぜんぜんそんなことなくて。右手の使い方によっては打楽器みたいになるし、本当にパワーがある楽器なんですよ。やってる人のグルーヴが出るし、パーソナルなところが感じられるのも面白いです」
高橋「そう、弾き語りって、自分が全部出るんですよね。講義でも話したんですけど、日常生活がステージでのパフォーマンスに関係していると思っていて。ライブのときだけカッコつけてもダメで、普段の生活、朝起きてから夜寝るまでの過ごし方が大事じゃないかなと。いろんな考え方があるけど、僕自身は“今ここで歌って”と言われても、すぐ弾き語りできるマインドを持っていたいと思ってます」

講義と弾き語りライブによる「楽演祭」。音楽を学ぶ生徒の前で話し、アコギの弾き語りを披露するイベントは、卓真、高橋優にとっても貴重な機会になったようだ。
高橋「僕はもともと人に何かを教えるような人間ではないし、カリスマでもなくて。今日は講義をやらせてもらいましたけど、“自分はまだまだ勉強したいんだな”と気づけたことは収穫でした。就活生のような気持ちで、いろんなことを吸収したいですね」
卓真「何かを一生懸命やってると、視野が狭くなることもあると思うんですよ。それがポジティブなことならいいんだけど、ネガティブになってるときは、誰かの一言が助けになることもあって。僕も先輩から“1日休んだら?”とか“ここを直したら上手くいくんちゃう?”みたいなことを言ってもらって、何度も助けてもらった。そういう話が少しでも出来てたらいいなと思います」
(2023/10/26、終演後の楽屋にて)

インタビュー/森朋之  撮影/コザイリサ